2010-01-01から1年間の記事一覧

年賀状

早くからかかっていれば何事もないのですが、そのうちにと思っているうちに郵便局に人だかりする時期になり、慌てることもあるまいと逡巡していると歳末を迎えました。偏にPCに任せれば片付けて呉れそうな気がするだけ、しかし今年又も余計に慌てふためく…

対馬のイノシシ

「生類憐みの令」は五代将軍綱吉が発令しましたが、犬の保護に重きを置いたのではなく、食犬風習や野犬公害が多かった江戸とその周辺で(ちょっと江戸文化賛美者からの反論を待ちたいところですが)、全国的に徹底がはかられたのは捨て牛馬の禁令であったそ…

紙は紙でも

記憶力がとみに衰えて親しい方のお名前をよく失念します。近ごろでは敢えて覚えないようにしています。けれども読書の中途で、これは覚えておきたいなと思うことがあります。ブログに書いておくのは備忘のためです。 子供の科学(2010・11月号)に、テ…

新米

福岡県産新米と言うのを食べています。どうもわたくしは食感覚による選別能力に劣っているようで、特にどうだという感想は得られませんでした。もっとも健全な歯並びではありませんので、査定に考慮して戴かねばなりません。 アルコール飲料についても同様で…

便利な電子化

「裁断機」と「ドキュメントスキャン」を使ってみて簡単なのに驚きました。もっとも裁断機は本のみのものではなく、紙の裁断用であったようです。岩波書店の布製表紙の「我が輩は猫である」を断裁するのには充分抵抗がありました。 裁断と電子化で、炬燵のな…

モクガエシ

好天に恵まれて唐津のおくんちは賑わっていることでしょう。どこのお祭りにも露店が並び、それ目当てに出かけるのは子供ならず、微醺を帯びた大人もさしたる買い物のもないまま店先を覗きます。わたくしは中学生時代に住んでいました。 物資のないころですか…

エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン

冬支度のため物置を片付けていたら、雑然とした蔵書?が幾分湿気を帯びて重なっていました。まったく塵も積もれば山となるです。いずれはなんとか処分しなければなりません。 ほとんどの雑誌は廃棄していましたが、「エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジ…

お待ちしてます端末機

今日閑を持て余して街へ出ました。電気器具店をあれこれ見物しましたが、電子書籍関係の器具はドキュメントスキャンの外には有りませんでした。電気屋さんの出足がぬるいのか、あまり金目にならぬと踏んだのかどちらかでしょう。 工夫をすれば、伸びる商品だ…

10.10.31 近くの川 すぐ近くの川は御笠川といいます。朝夕散歩するのですが、犬連れの紳士淑女が脇目もふらずに目的的に歩いておられます。 わたしが歩く範囲は「高橋口橋」「観世音寺橋」「朱雀橋」「都府楼大橋」その先までの間です。さほどの距離は…

言たか放題

ここらの方言で「いいたか放題、こきたか放題」というのがあります。標準の言葉に直すと「言いたい放題」という言葉の重ねです。 下を向いて暮らしていると、たまには「言いたい放題」大きな声で「おらびたい(国語読本でいえば、叫びたい)」のですが、穏や…

一昔前の町図

町村合併やら郵便局の都合やらで町名が変わりました。京都あたりでは一見を嫌う風潮ですから、昔ながらの町名を使われているようです。 お役所の指図に逆らわない風潮としての当市も町名が変わりました。当地には三十年以上住んではいますが、新しい町名より…

マガモがやってきた

近くの川にカルガモの群れに混じってマガモがいました。数はカルガモに較べて少ないのですが、緑色の頭で見誤ることはありません。珍しい鳥ではありませんが、季節感のある鳥ですから今年もそんな時季となったなと思わせます。頸筋を伸ばして岸辺の潅木の実…

川砂と鯉

水嵩が減ったので、川の処々に砂原ができています。岸辺からぼんやり川を眺めていますと、鯉が盛んに川底に口をつけて動かしています。口を広げて砂を吸い上げては吐き出します。鯉の口唇は大きいので都度川底の砂をあたかも咀嚼しているようです。 止まって…

鯉と烏

近くの川に商工会の方々が鯉を放流しておられます。鯉という魚は姿形がいいので、川傍を犬づれで散歩し、また健康のために汗を流しておいでの方の目を慰めていました。 この川は水量が少なく、あるときは奔流、あるときは堰の流れにさえ水が少なくなります。…

椎原村と水上村

明治時代の廃藩置県(1871年)以来、一部で決まっていなかった熊本県水上村と宮崎県椎葉村との境境について、総務省は九月三十日付の官報で画定を告示しました。水上村の面積一・一五平方キロが減るのだそうです。 明治のころから両家が三代に亘って境界…

西郷さんはまだご存命

一昨日の「世はさまざま」には舌足らずのところがありましたので、補足します。あの話のもとになったのは、「日本庶民生活史料集成第二十一巻 三一書房」を偶然読んだからです。各県の明治初年頃の「民俗禁令集」のうち福岡県・佐賀県によりました。時代の世相…

世はさまざま

世の中が変化することは予測出来そうでいて、また出来ないもののようです。そこはそこと考え、お上に逆らわず風当たり弱くして日々暮らしているものは決して大きな声を出さないものようです。 明治ご一新になった明治四年福岡県が布告したお達しがあります。…

展覧会の絵

給料で美術収集4千点という記事がありました。もと郵便局員と図書館員のご夫婦が給料の中からアートを買い集めたのだそうです。 妻ドロシーの給料で生活し、夫ハーブの給料で作品を買いました。二人は狭いアパートに集めた4千数百点もの作品を売ったことがな…

気圧計

私の机の傍には温度計・湿度計・気圧計が置いてあります。勿論ラジオやテレビの気象情報に耳を向けてはいます。決して権威ある情報をないがしろにするつもりではありません。いわんや机の周辺にある機器に万全の信頼を寄せているわけでもありません。 ある年…

貸本屋

貸本屋が始まったのは江戸時代ですが、所謂お家騒動の風聞が広く伝播したのは貸本によったのだそうです。戦後も店舗を構えた貸本屋がありました。別にリヤカーに貸出しする小説や雑誌類を積んだ巡回業者もいました。雑誌は「平凡」「明星」「文藝春秋」「オ…

秋月のキリシタン

秋月郷土館でキリシタン燈篭を見てきました。この由来などは「九州キリシタン新風土記濱名志松先生著」に詳しく書かれています。その本によると慶長十二年には黒田惣右衛門直之(如水の末弟)によって天主堂が建てられ、司祭と修道士が一人ずつ常駐しました…

清水山観世音寺

観世音寺本堂の正面に「清水山」の表額が架かっています。弘法大師の筆になるのだと誰かに聞いたか事があります。筆達者なお方ですから、さもありなんと合点していました。また弘法大師云々の事跡が多々あります。その類かとも思わぬでもありません。現在は鳩…

シーボルトの動物記

江戸参府紀行を読むと、数多くの動物が現れます。鳥類はどうやら判りますが、そのほかの動物について知識がないので、シーボルトの動物記が眺めたく市図書館の棚を探しました。植物記はありますが、動物はありません。 そこで「九州大学のアイカーブ」の福岡…

こつくりさん

昭和20年代に見たアメリカ映画のことをふと思い出しました。オムニバス怪奇映画でして、そのなかで「こつくりさん」をやるシーンがありました。それでアメリカにも「こつくりさん」が有ることを知りました。「狐狗狸」さんは日本か中国古来のもとと思いこ…

秋の蔵開き

所在なさに郵便受けを覗いたところ、久留米市の酒屋さんから試飲会ご案内のハガキが来ていました。昨年の春先に出かけたことがあります。時折り小雨が降りましたが、呑んだお酒も美味でまずますでした。 今年の新酒を半年貯蔵した課程で、どのような成長、熟…

泳げタイ焼き君

まいにち・まいにち暑さが続くので、ずいぶん昔に流行ったタイ焼き君の唄を思い出しました。ただ炎天下に勤務されている方々には申し訳ないのですが、家のなかの幾分涼しげな場所で横になって読書できることを感謝しています。活字は催眠作用があるようでし…

四五日前の夕暮れどき蜩の声を聞きました。縺れたようなその声を聞き、そろそろ朝夕凌ぎ易くなってくるのかと思いました。ところがその後も暑さは衰えず、かえって室内でも三十度を超える日々が続いています。それっきり蜩は鳴きませんし、ツクツク法師さえ…

書籍解体新書

電子書籍が始まり、末端機器が改良されても現在までに出版された書籍の全てとはならないでしょう。そこで、個人として書籍を電子化したいという需要が起こると思われます。ジャパンナレジも「源氏物語」以外はまだのようです。古典文学の諸本は厖大です。そ…

殴り合う貴族たち

どんなものだろうかと、上記の文庫本(繁田信一氏著)を買ってみました。実に面白い内容でした。王朝貴族も腕と度胸がないと駄目ですね。優美な和歌を詠み、管弦に酔いしれ、栄達に望みを懸けた日々もこれ好日ばかりではなかったようです。現代の高級官僚な…

陸行水行

太宰府から筑後川沿いに遡ると、原鶴温泉があり、その少し手前に朝倉市志波町があります。斉明天皇が新羅征伐のときの朝倉橘広庭宮があったとされる場所です。 松本清張の小説「陸行水行」では、作中の浜中浩三という篤学の「耶馬大国」研究者は、伊都国を志…