2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

空飛ぶ表具師

ドバトは野鳥ではありません。伝書鳩が野生化した鳥だからだそうです。お宮やお寺も更にはマンションもドバトの侵入に困っていているようです。駆除業者もあり、キラキラ光るCDをぶら下げてあるのを見かけます。 寛政(一七九〇年)以前に備前岡山に表具師幸吉…

真  鴨

子供の頃聞いた話です。揚子江を上流から筏で降りながら家鴨を飼育し、繁華な下流で肥りあがった家鴨を売りさばくのを生業にする中国の人がいる、そんな話を聞いてその暢気さが羨ましく思いました。 近くの川の真鴨は数が減り、小鴨の姿はなくなりました。鴨…

おかしな夢

私はカラオケには困惑しておりました。勤めをやめてから絶叫型から絶唱型までの陶酔に付き合う機会がなくなりました。ところが昨夜日常とは脈絡のとれない夢をみました。 夢というものは脈絡のないものではありますが、私が堂々と絶叫ではなく見事絶唱してい…

日 蝕

明日は金環食が観測される日であります。お天気が心配な日和となりました。「アスパラ」で松本清張に短編「金環食」があることを知りました。図書館で全集を捲ってみましたが見つけることができません。そこで文庫本を買いました。いわゆる推理小説ではなく、…

元寇防塁

先日名柄川裾を歩いてみました。大きな観覧車を眺めましたが、風が酷い日でしたのでお客さんの数は少なかったようでした。 閑人にさしたる感慨はなかったのですが、自動車屋展示場裏に元寇防塁があったことを思い出しました。 「四百余州をこぞる十万余騎の敵…

旧石器時代

旧石器時代というのは驚異的に永く二万五千年続いています。天変地異もありましょうにその間生き続けてきた人類はたいしたものです。私は数えの八一歳ですが、百歳を超える長寿の方も年々増えているようです。しかし二五〇〇〇割る一〇〇は二五〇ですから桁…

キャベツ一株

野菜を食うことを勧められますが、朝食の時にキャベツ一株食べる人の話にはついていけません。種々多様な料理に使われてそれなりに美味とは思うのですが、ものには程度というものがありそうな気がします。 キャベツは地中海沿岸が原産だそうです。イタリヤで…

丸の話

船名に何々丸と丸を使うのは、何か曰くがあるのか、その曰くは何だろうかと不審に思っていました。和辻春樹著の随筆「船」を読んでなるほどと合点しました。 丸が使われたのは、遡れば鎌倉時代に始まったようです。丸は情愛を込めた呼称で人にも愛犬にも刀や…

港町

福岡市内で私は西公園そばの海沿いが好きです。お山の下の三番町に住んでおりました。そのせいかもしれません。近くの港町によく行く銭湯がありました。公園下にも現存する銭湯もありす。 今では近づきがたい高級マンション街になりました。経済発展の輝かし…

ゴールデンウィーク

身寄りが近辺におりますので、窓から車の往来を眺めるだけです。驛や空港の光景もぼんやり眺めるだけです。往来は難儀なものだとは 思いますが、羨ましくもあります。 何処に行ったの?とアナウンサーが尋ねます。「オバアチャンチ」と可愛い幼児が答えます…

翁 草

江戸の随筆に神沢杜口の翁草があります。江戸随筆を読み始めた最初の本です。立川昭二「足るを知る生き方」に詳しい紹介と解説がなされています。筑前周辺の記事もかなりあり、切支丹宗門改めの正月の行事としての絵踏・踏絵の故実を知ったのはこの本により…

四月三日五月五日

表題の日はそれぞれ大悪日だそうです。雨が降れば、大洪水になるとの俗説があります。当地に限っていえば、今年去年ともにその日は曇でした。 明日は端午の節句で、孫たちが寄り合うので穏やかな日和りになるように願っています。綺麗なお月様が出ています。…

百 足

わが家はそれほど山賤ではないが、越してきた頃には狭い庭に蛇などの長虫が現れていた。近頃とんとお目にかからない。ところが今朝ほど久しぶりの百足出現である。百足と言えば俵藤太である。 彼は先祖伝来の名剣と重藤の弓に三本の大矢を携えて三上山に臨む…