六白金星

暦によると今年は六白金星となっています。織田作之助の作に「六白金星」があります。あらかた筋は忘れていますが、博才がある男の話ではなかったでしょうか。
私は六白金星ですが、ジャンケンに始まり勝負事に到ってこれはと思える出来事がありません。ただ公平感に疑問視する出来事はありました。
戦中のことです。物資不足の折でしたからズック(運動靴)の配給は抽選でした。学期中が区切りでしたが、一学期に外れ、二学期にも外れ、三学期は新年度に廻されました。しかし特に不運な巡り合わせもなく八十一歳になりました。
昨年同窓生が集まって傘寿のお祝いをしました。その話し合いの雑談と思いますが、女子同級生の「八〇年間なんばしよったやろうかネ」との述懐の弁にはいたく同感でした。
電子ブック(Kobo)で「プロジェクトX」シリーズを読み(これはNHKで放映されたらしいのですが)更に彼女の述懐が強く思い出されました。
まさに「下天のうちに比べれば夢幻のごとくなり」ですね。