2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

愛想のない犬

誰にでも愛想よくしてもらいたいのは人情である。しかし世間はそう甘くない。ましてやなんとなく顔や名刺の利く現職のころとは違うのが世の常である。 ところが、人間ばかりでなく飼われた犬にも同様気を使わねばならないこともある。 川そばの散歩道のベン…

タツノオトシゴ

辰年であるが年賀状を書く折には、残念ながら、タツノオトシゴを思いつかなかった。難しい竜の絵柄よりははるかにやさしい。 お魚の末広博士の『魚の博物事典』によると、タツノオトシゴは、雄魚はその腹部に「哺育嚢」と称する袋をもっている。これはちょう…

宮本武蔵と天草の乱

細川のお殿様の末孫細川護貞著の『魚雁集』には面白いお話が数多く紹介されている。あまり権謀術数に関する話はチャンバラ作家に任せよう。 これもチャンバラ筋ではあるが、武蔵が島原の乱に際し、吉原の遊女雲居井がくれた紅鹿子の小袖を裏に縫い付けた黒緞…

空に浮かびし飛行船は

昨日見た飛行船に書かれている文字が判った。アリコである。なるほど保険会社の宣伝飛行でありましたか。 広辞苑によると、飛行船は「流線型の気嚢(きのう)に水素・ヘリウムなどの気体を充填して上昇し、推進機によって推進される航空機」となっている。ま…

飛行船

灰色の空に飛行船が浮んでいた。そして躊躇しているうちに飛び去ってしまった。おそらく何かの宣伝であろうが、機体に書かれている文字をまったく見過ごしてしまった。見上げている人が近くにはいなかったことからあまり宣伝効果はなかったのではと思えた。 …

いろは歌留多

お正月でもほとんど使われないが、いろは歌留多があった。「犬も歩けば棒にあたる」などである。ほとんどが俚諺で、おおむね教訓であり、世知を含めた人事への批判ででもある。 なかには歴史に対する辛らつさもふくんでいる。「勝つも負けるも時の運」とは勝…

お日様に感謝

朝起きて近くを眺める。お天気が良いと洗濯物がいっせいに干される。私はこれを見てほっとする。 あるベランンダでは老婦人がお日様に向って手を合わせている。私はわすれものをした気がする。なにも望むことがなくてもお日様に感謝をしよう。 お月様・お星…