先日蜘蛛のはなしを書いたあと、偶然菅原道真公の漢詩を読むことが出来ました。
蜘 蛛
微き蟲すらなほし巧みなることあり
網を結びて 自らに情を含む
気を稟けて 身を安すらにすること小し(中略)
万物 みな是の如し
造化の成すところを知るべし(岩波版 菅家文草による)
その上、左遷による心労については「雨夜」という詩があることも知りました。
遷客は 甚しく煩懣す
煩懣胸腸に結る
起きて飲む 茶一盞
飲み了りて 消磨せず
石を焼きて胃の管を温む
という詩ですが、有名な「不出門」や「九月十日」よりもその心情が深く理解できました。
写真は道真公の謫居跡榎社です。