膝の痛み

同年輩が集まると、さまざまな悩みが話題となります。有り難いことに、身体に関しては幾分他人事として身を反らして居れたのでしたが、夜分に膝の痛みを感じるようになりました。
軽い痛みですから、膝の関節を屈伸することで解消できます。その際、指の関節を鳴らすような音がします。「そうだ科学の先生に聞いてみよう」という本に、指の関節が鳴るわけについて次のような説明がありました。
関節は、骨と骨とのつなぎ目の役割を果たしています。一番簡単に音が出るのは「可動関節」と呼ばれるタイプのもので、関節のなかでも一番典型的なものです。
 では、可動関節はどのようなつくりになっているのでしょうか。
 可動関節は関節包という袋で包まれており、そのなかで2本の骨が向かい合う形になっています。それぞれの骨の表面を覆っているのは軟骨です。関節包のなかには「滑液」と呼ばれるねばねばした液があって、潤滑剤の役割を果たしています。
滑液には酸素、窒素、二酸化炭素などのガスが溶け込んでいて、軟骨を維持する細胞の栄養源としての役割もあります。
つまり、二本の骨が向かい合う部分には軟骨と滑液があり、関節がなめらかに動くのを支えているというわけです。
 関節が「ポキッ」と鳴る音は、滑液に溶けていたガスが急速に出てきて関節の容積が増える、つまり関節包が広がるときの音だと考えられています。関節が鳴ったあとにX線撮影をしたら、関節のなかにガスの泡が見えます。これが関節の容積が一五%から二〇%増やすのです。このガスはほとんど(約八〇%)が二酸化炭素です。こうしたガスが再び滑液のなかに溶けこんでからでないとその関節は鳴らすことができません。同じ指関節を繰り返して鳴らすことができないのは、そういうわけです。
 関節が鳴る別の要因がこれに続くのですが、省略します。つまり関節包が広がるときの音だと認識していいでしょう。幾度か膝を屈伸し、関節包を広げることによって痛みが消えるのではないかと自己診断を下しました。
勿論医学知識に乏しい勝手な推論ですが。