銀座カンカン娘

この歌はよく唱ったものだ。ところが映画は観ることができなかった。同じように見たくて見ずじまいになった「象を食った連中」と言う映画もある。残念である。
先日「銀座カンカン娘」を部分ではあるが動画で見ることが出来た。好きな人がいて保存していたのであろうが、録画機材がない時代によく残したものである。
映画はこれといって趣向のある筋書きとてないが、古今亭志ん生の「替り目」を聞くことが出来た。落語の筋から映画の筋へと転げ込んでしまうのは映画の添え物のことだからやむを得ない。
噺し家もピンからキリまであるようで、五代目志ん生はさしずめピンのピンだと思う。貧乏にしろ風俗にしろ身についている。いまの落語家にそれを求めても無理な話だ。