古いメモ

観世音寺の近くに住んでいますので、境内散歩中に前のご住職と顔見知りになり、言葉を交わすこともありました。あるときご住職のご機嫌がよろしかったからでしょうか、あれこれお話を伺うことが出来ました。
1、ナンキンハゼは二十五年前に九州大学から苗を貰って植えた。
2、黒田藩から三町ほどの寺領を貰っていた。建物の修復のため売却し、近くのフケ田(余り好くない田畑のことか)のみが残った。
3、日吉神社は現在、区が管理している。
4、収蔵庫が完成し、講堂の物を移すと直ぐに裏側のあらかたの瓦がずり落ちた。瓦止めの土が乾ききっていたためだろう。
5、江戸時代の失火のために現在の建物の大きさになった。
6、先年の台風(1990年)で凡そ三十本の楠木が損傷した。
7、「質問」 都落ちした折、平家が駐屯していた場所はどこでしょうか? 多分坂本あたりの寺ではあるまいか。いまだ定説なし。
メモを取りながらのものではなく、自宅で忘れないよう書いたものですから、聞き間違いや記憶違いもあると思います。ただご住職がシベリヤ拘留を余儀なくされ、「冬の寒いのより夏の暑いのが堪えるなぁ」と話の後におっしゃったのを覚えています。
雑物整理のついでに見つけたおよそ二十年前のメモ書です。