御説ごもっとも

世間には筋の通ったような御説だが、まくし立てられると、そうかい、そうかいと怯むことがある。実は先日のメジロの話だ。私も野鳥の会の員数に加えて戴いたことがある。ならば捕獲禁止に大いに賛同すべきではないか。
近所に八十をとっくに超えたご老人がおられた。鳥籠にメジロを飼っておられた。その駕籠を眺めていると、去年の鳥とは違うと弁解とも聞こえることを言われた。なんとも情けない気持になった。野鳥の餌づけや飼育はよほど丹念に鳥の生育を知らねば出来ないことである。
探鳥会に誘われ幾度か近辺里山海浜に出掛けている。非常に健康的な催しであると今でも思っている。しかし軽い気持ちだけでは続かない点があるのに気づいた。
歳が加われば、所詮誰もが気づくのであるが、生乾きの正論が端迷惑であることを中学生高学年になっても察し得ない人もいるのである。肩に重たい正論を下ろせば気楽なのになとと思うことしばしばである。