イカ籠

年が代わりましたので、一昨年のこととなりましたが、宗像郡津屋崎町の港を歩いておりました。すると柴をブリッジの前に沢山積んだ船が入ってきました。船頭さん夫婦が船から降りてきました。かなり沢山の柴を何に使うのか尋ねてみたかったのですが、仕事の邪魔と思いました。気になりながら、そのままで打ち過ごしていました。今日「聞き書き にっぽんの漁師 塩野米松編」の金印の島・内山甚一を読み、なるほどと思いました。
そのなかに、イカ籠でコウイカを獲る話があります。コウイカ獲りの籠は、一尋ぐらい、入り口は横にあって、その前に鳥居みたいな柴を付け、籠がネズミ捕りのようになっていて、入ったらでられません。餌は無くて、その柴だけでいいのです。柴は大分の日田から取り寄せています。柴はイヌツゲ、あれの匂いをコウイカが卵を産み付けるのを好むのでしょうか。
イカにはヤリイカケンサキイカコウイカスルメイカ(当地では金蔵イカ)などがありますが、味の好みからいえばヤリイカを先頭にします