(続)鰻の寝床

先日の朝日夕刊に、ウナギの祖先はシギウナギなどと同じような深海にいたが、熱帯から温帯にかけては、淡水域の方が栄養豊富なためと、競合するような大型魚類がいないので、成長の場を淡水域に移すよう進化した、との記事がありました。深海は鰻の寝床というより揺籃ですね。
大回遊をする達者なウナギであればこそ、万葉時代から夏の土用は鰻と珍重されるのでしょう。淡水域は栄養豊富と食い意地を張っウナギは、貪婪な食性の大型哺乳動物とは競合しました。
よく似ているアナゴはDNA鑑定で遠縁であると認定されました。浅い海にいるせいかウナギに比べて淡白ですね。
養殖ウナギは稚魚シラスウナギを、水産用水基準を満した地下水などの養鰻池で半年から一年半位かけて飼育し、200〜300グラムに育てます。太さと重さで選別し、真水で1〜2日「活き締め」され、臭みを取り除き、身を締めてから、10キログラム毎に酸素と氷を一緒に厚手のビニール袋に入れて市場へ出荷されます。飼育始めから出荷までの手間隙が大変なようで、病気のウナギには定められた医薬品で治癒せねばなりません。