飛行船

灰色の空に飛行船が浮んでいた。そして躊躇しているうちに飛び去ってしまった。おそらく何かの宣伝であろうが、機体に書かれている文字をまったく見過ごしてしまった。見上げている人が近くにはいなかったことからあまり宣伝効果はなかったのではと思えた。
飛行船で思い出すのはオーム教騒動のころ弁護士家族の救出呼びかけに使われたことである。事件はいまだに完結していないようだ。ヘリコプターのように騒音を撒き散らさないので飛行船による広報は人々を見上げさせる効果に薄いのではないだろうか。現に近くにいた友人は気づいていなかった。
しかし遊覧飛行には最適ではあるまいか。佐賀市でのバルーン大会見物は風のため観覧できなかった。飛行船は経費の点から遊戯としては無理であろう。
電柱の数の多さは妨げになるが交通渋滞の現状には飛行船の緊急時利用も考えられていいのではと思っている。